■物語の舞台となる《大陸》は広く、不思議と謎に満ちています。魔法や精霊はまったく珍しいものではなく、あちこちにある古代の遺跡には、妖精、幻獣、魔獣といった存在も住んでいます。統一王朝があった時代もありましたが、今は小国が群立しています。中原にある《ランドニクス帝国》が、強大な力を蓄えつつありますが、10年前、南部諸国連合と帝国軍がぶつかったテスラ戦役以来、大きな戦は起きていないようです。
■《自治都市ミゼルド》は《大陸》中原に位置しています。強国に囲まれつつも自治を失わないのは、自治組織であるミゼルド評議会、通称《ミゼルの目》の手腕によるところが大きいようです。《旅人たちの街道》はミゼルドを大きく迂回しているため、大市開催中は最寄りの宿場から馬車がでています。
■《精秘薬商会》は《大陸》中に支店窓口と早馬ネットワークを持っています。本来業務は錬金術で精製された秘薬をはじめとする物品流通ですが、冒険者の斡旋を行っているところも多くあります。
■はるか昔には《偉大なる神々》が《大陸》に降臨し大きな力をふるっていましたが、神々が天宮に帰ってしまった今では、その力は失われて久しくなりました。もっとも偉大なる奇跡は未だ多く伝えられており、信じて祈る人々にはその力が与えられています。信仰の総本山《聖地アストラ》では、再び神の姿を見たという人々が増えてきてるようです。《愁いの砦》は、アストラに戻ってきたと噂されている神の一柱です。
■魔法は普通に存在します。しかるべき教えを受け、素質があるならばだれでも身に付けることができる学問なのです。ただ得意・不得意もありますし、いくつかの触媒を集め長い呪文を唱えるよりは、種火から火を移したほうが早い、という至極まともな理由から、魔法を使わない人もいます。魔法の発動方法は、人によってさまざまです。呪文の詠唱以外にも、ルーン文字を描いたり踊ったり、魔法使いの数だけ魔法のスタイルが存在します。