物語の舞台

前作PBeM2003より10年後の《大陸》

■物語の舞台となる《大陸》は広く、不思議と謎に満ちています。魔法や精霊も珍しいものではなく、あちこちにある古代の遺跡には、妖精、幻獣、魔獣といった存在も住んでいます。統一王朝があった時代もありましたが、今は小国が群立しています。

■はるか昔には《偉大なる神々》が《大陸》に降臨し大きな力をふるっていましたが、神々が《天宮》に帰ってしまった今では、その力は失われて久しくなりました。もっとも神秘的な奇跡は数々伝えられており、信じて祈りを捧げる人々は、神々の力の片鱗を目にすることができるようです。

■信仰の総本山《聖地アストラ》の大神殿には、三柱の兄弟神《痛みの剣》・《愁いの砦》・《涙の盾》が千年ぶりに降臨しているとの噂が絶えません。しかし人々が不思議がっているのは、大神殿側がそれを一切発表しないことでした。結局兄弟神の姿を見たものはいないのです。

■20年前に南部諸国連合と衝突(テスラ戦役)して以来、眠れる獅子として沈黙を守ってきた《ランドニクス帝国》は、皇帝崩御後長きにわたる内乱の果て、中原周辺国を巻き込み大きく領土を拡大しました。今では統一王朝ルーンを名乗り、《12の和約》のもと、《聖地アストラ》さえも保護下に置いています。

魔法は普通に存在します。しかるべき教えを受け、素質があるならばだれでも身に付けることができる学問なのです。ただ得意・不得意もありますし、いくつかの触媒を集め長い呪文を唱えるよりは、種火から火を移したほうが早い、という至極まともな理由から、魔法を使わない人もいます。呪文の詠唱、ルーン文字、舞踏、召喚、夢を媒介、精霊との交信など、魔法の発動方法は魔法使いによってさまざまです。

《精霊の島の学院》の賢者たちは、昔々《大陸》が夢を見ていたころに《悪夢の軍勢》と戦い《大陸》を守った《竜王》が、近頃長い眠りから目を覚ましたのではないかと考えています。それはまた、新たな《大陸》の危機の前触れではないか、とも。

■「《満月の塔》に登れば願いが叶う」――《大陸》が夢を見ていたころのお伽噺、炉辺の昔語り。けれども旅人たちは塔を探して旅を続けます。